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移民に苦しむアメリカ人の胃の中身

2008/01/07 12:51

 

  
      風で飛ばされたゴミを集積するメキシコ移民の男性

  新年を中米コスタリカで過ごしたフィリップが帰国し、久しぶりに2人でランチをした際、非常に興味深い話を聞いた。コスタリカはスペイン語が公用語で、常設軍を持たず、軍事は米州機構に加盟している関係からアメリカに依存しているという。さらに、環境先進国としても知られ、同国での狩猟は一切禁止されていている。人口は、400万人ほどだが、その一割は隣国のグアテマラからの移民。近年、このグアテマラの移民が増加傾向にある。
 
 「コスタリカの移民の現状を聞いていると、現在のアメリカとだぶるものがあったよ」とフィリップは話した。アメリカでは、メキシコからの移民対策が急務となっており、今回の大統領選でも大きく取り上げられている重要課題の一つである。

 ここウェザーフォードでもメキシコ人移民は多く、町を歩いていても黒人よりも見かける頻度は圧倒的に多い。多くのメキシコ人は、工事現場や家政婦、豚肉のパッキング工場などのいわゆる「汚い、きつい」仕事に従事している。こちらに来たばかりのころ、フィリップに一度、隣町のクリントンに住むメキシコ人居住地を見に連れて行ってもらったが、大半というか、ほとんど皆がぼろぼろのトレーラーハウスに住んでいた。そして道を隔てた反対側には、瀟洒な大邸宅が並び、そこには白人しか住んでいなかった。「皮肉にも今のアメリカを象徴する町だ」とフィリップが説明したのが記憶にある。

 さらに、ミッシェルと日参しているカスター郡裁判所には、交通違反や事故を起こした違法移民のメキシコ人が大挙しているのをよく見かける。その多くは、メキシコの運転免許証しか持っておらず、もちろん保険には入っていない。一度、追い越し禁止の車道で、前方に走る車を無理に追い越そうとして接触し、運転していた30代の主婦を死なせたとして、逮捕されたメキシコ人男性の初召還を裁判所で傍聴したが、もちろんメキシコの運転免許証しか持っていなかった。さらに、裁判所には、メキシコ人通訳が常駐しており、そのときは、その他にもう1人、法律用語を説明する通訳がつき、1人の被疑者に2人の通訳が付いていた。

 「メキシコ人を閉め出したところで、誰が現在、彼らがやっている仕事をやるんだ?賃金も安くて、しんどくて、きつい。少々賃金を上げたところで、アメリカ人はまずやらない」とフィリップは断言した。

 そして、「移民してきたメキシコ人に、『あんたらの祖先も元々は移民してきたんだろ。どうして俺たちはだめなんだ?』って聞かれたから何とも言えない」と続けた。しかしながら、一方でフィリップは、メキシコ人の持つ民族性は、アメリカの風土にはなじまないとも指摘する。

 「アメリカ人に比べ、あまりに攻撃的すぎるし、ワイルドすぎる」

 日本人にとってみれば、アメリカ人も十分に攻撃的だしワイルドだと思うのだけれど、当事者ではない日本人の小生が、意見を差し挟むには少々、理解の範疇を超えている問題である。ただ一つ言えるのは、小生たちがランチをしていたのは、メキシコ人が多く働くメキシコ料理店で、たいそう繁盛していたということである。 

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コメント(6)

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2008/01/07 13:13

Commented by Bookers さん

人種の坩堝であるアメリカでさえ、昨今の移民の多さは問題になっているようですね。
我々日本人には肌感覚ではわからない問題のひとつです。
アジア系、特に中国・韓国の移民は馴染んでいるのでしょうか?

 
 

2008/01/07 15:08

Commented by 今西和貴 さん

To Bookersさん
>人種の坩堝であるアメリカでさえ、昨今の移民の多さは問題になっているようですね。
>我々日本人には肌感覚ではわからない問題のひとつです。
>アジア系、特に中国・韓国の移民は馴染んでいるのでしょうか?

 こんなアメリカの片田舎のウェザーフォードにも、他都市と同様に圧倒的にインド人が多くなっているようです。私の住むアパートには、中国人1人とインド人3人の留学生(いずれも女性)が住んでいます。会社にもインド人の留学生が1人働いてます。彼女はコロンビア大学大学院のジャーナリズム科に申請中です。韓国人はほとんど見かけませんね。もちろん、日本人も見かけませんが。

 ちなみに、中国人が営む中華料理店が2店ありますが、エビの握りと、どこで手に入れたかガリが置いてます。ガリを食べてる人は僕以外にいません。いつ店から姿を消すかビクビクしてます。唯一といっていい、この町で食べられる日本らしいものなのに。

 
 

2008/01/08 07:00

Commented by yukiki さん

私の現在住んでいるワシントンDCにも多くの南米系移民の人達が住んでいます。10何年前にこの国に住んでいた際には目にする事も少なかっただけに、最初は大変驚かされました。ただ、メキシコ系移民の方々の名誉にかけて言わせて頂きたいのですが、(私は以前メキシコには2年間住んでいました。)彼らがアメリカ人より攻撃的でワイルドだという事は絶対にないと思います。メキシコの人々は押並べて友好的で享楽的です。ただ彼らの土臭く、貧困的環境から作られた態度がアメリカ人にはそう映ってしまうのだと思います。

 
 

2008/01/08 09:59

Commented by Tom さん

はじめまして。
私はノースカロライナからですが、同州の3大産業は林業、農業、畜産業でサンベルトのイメージとは少し違った労働集約型産業がトップを占めています。
季節労働者の数ではカリフォルニアに次いで2位、その上昇率では1位となってます。全米2位のパーデューチキン社の工場があるサイラー・シティには、かつて日本のトーナン産業と言う木材関係の会社があり数回行ったことがあります。今はその会社は倒産しました。ニュースで知ったのですがサイラー・シティの人口の半分はメキシコなどのヒスパニック系だそうです。
私の住んでいるNC東部では約2割をメキシコ人が占めていると思います。
男性はイリーガルがほとんどですのでその実数はなかなか捕まえる事は出来ないでしょう。
しかし「攻撃的でワイルド」の印象は私は持っていません。
どの国にも悪いのは居るし良い人も居るもんです。
その比率には大差がないでしょう。
私はメキシコに2度行ったことがありますが、初めの印象は公衆道徳の悪い警察は賄賂を欲しがる嫌な国でした。
2度目は慣れて来たのか、少し話をすると純朴な人たちが多いと、気づきました。

 
 

2008/01/10 11:21

Commented by alison-001 さん

こんにちは。

>少々賃金を上げたところで、アメリカ人はまずやらない」とフィリップは断言した。

思わずうなずいてしまいました.
アメリカに来た当初、コンドーのHOA(Home owner association)を日本の感覚で理解していたわたしはその違いにとても驚きました。

住人の多くは「居住するビルの管理や街を自分たちできれいに保つ」とか、「メンテナンスに自分が関わる」という発想がないのです。その穴を低賃金の移民労働者が埋めていることを、「自分たちが貧しい人に仕事を与えてあげている」と考えているような気がします。

メキシコからの不法移民・移民といってもその中でもいろいろ差があるような気がします。例えばTVで見るような「ラテイーノ」と言っている人と、街角で仕事を待つメキシコ移民とは風貌が明かに異なります。

>「攻撃的でワイルド」

という印象はギャングからきているのではないでしょうかね。
刑務所で黒人ギャングとメキシコ系ギャングの激しい闘争もありますし。

(よそ様のBLOGですみません)
以前、メキシコギャングに殺されたある女性のことをナショナルギオグラフィックチャンネルで見ました、その女性はトムさんが話しておられたウイットネスプロテクトの保護下にあった女性です。

彼等の世界は「裏切り者には死」が徹底しているようです。

 
 

2008/01/11 16:08

Commented by 今西和貴 さん

To alison-001さん
 みなさんのコメントを読んでいると、本当に参考になります。

メキシコ移民に対するアメリカ人の感情も、地域格差があるのでしょうか

ね。フィリップに限らず、ここオクラホマでは、総じて移民者に対して、良

いイメージを持っていないような気がします。あくまで僕の理解の範疇です

が。

 もちろん、一方で図書館なんかで、ボランティアで移民に英語を教えてい

る女性の姿も見かけるのですが。

 
 
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2009/05/15 10:04

時代を変える移民(From Newsweek 2009.4.1) [Eiji-Taniguchi.com]

 

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